鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置し、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の有人島8、無人島48から成る奄美群島。太古の昔に大陸から分離し各島々で独自の生態系を築き上げた美しい自然美や見どころをご紹介。

奄美大島と奄美群島とは

鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置し、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の有人島8、無人島48から成る奄美群島。県としては鹿児島県に属します。太古の昔に大陸と陸続きだった奄美群島は、その後の大陸から分離。再び元のように繋がることがなかったことから各島々で独自の生態系を築き上げ、大陸では絶滅してしまった動植物が生き延びることが出来ました。その筆頭にあげられるのは、生きた化石といわれ、国の特別天然記念物に指定されているアマミノクロウサギです。また、年間3000㎜という雨が豊富な森、亜熱帯の針葉樹、マングローブ林などの生態系を展開。これにより「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」を世界自然遺産に登録されました。

奄美大島と奄美群島の天気、ベストシーズン

金作原ウォーキング
金作原ウォーキング/奄美大島

南に位置している為、温暖で冬は暖かく、夏は暑くなりすぎず過ごすことが出来ます。
亜熱帯気候に属する為、年間を通して雨は多いです。特に梅雨の5月中旬~6月と台風シーズンの7月~9月は注意が必要です。
海水浴やホエールウォッチング等、旅の目的に寄って適した季節がありますが、天候が比較的安定している春(3月~4月)、秋(10月~11月)がベストシーズンといえるでしょう。

奄美大島と奄美群島への行き方、アクセス

琉球エアコミューター(那覇空港)
琉球エアコミューター(イメージ)

奄美群島の奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島などには空港があります。奄美群島最大の奄美大島へは国内の各都市(羽田、成田、伊丹、福岡、鹿児島、那覇)からの直行便があります。その他の直行便がない都市からは、鹿児島や那覇などで乗り継ぐことが出来ます。

飛行機の他には鹿児島から那覇間を往復するフェリー、マルエーフェリーとマリックスラインが毎日交互に運航しています。

<飛行機のアクセス>
羽田→奄美大島  JAL(日本航空)       約2時間15分
成田→奄美大島  バニラエア                 約2時間30分
伊丹→奄美大島  JAL(日本航空)         約1時間40分
福岡→奄美大島  JAC(日本エアコミューター)    約1時間20分
沖縄→奄美大島  RAC(琉球エアコミューター) 約1時間05分

<船でのアクセス> 
鹿児島~沖縄航路(沖縄~鹿児島航路)
鹿児島→(11時間)→奄美大島→(3時間20分)→徳之島→(1時間50分)→沖永良部島→(1時間40分)→与論島→(2時間30分)→沖縄(本部)→(1時間50分)→沖縄(那覇)

奄美群島の各島の見どころ、お勧め観光スポット

奄美大島

大島紬村(奄美大島)
大島紬村
金作原ウォーキングで見た日本最大シダ植物ヒカゲヘゴ(奄美大島)
金作原ウォーキングにて

奄美群島の有人8島の中で一番大きく、政治経済の中心の島でもある奄美大島の見どころは何と言っても“自然の豊かさ”。街を出て数十分ほどで目の前には亜熱帯のジャングルが広がります。手つかずの自然が残る金作原原生林ではヒカゲヘゴをはじめ、ブナの木・イタジイ、ヒメツバキの仲間・イジュなど森のパワーを一身に浴びながらの森林浴を楽しむことができます。また、ナイトツアーにご参加頂くと、現在生息する最も原始的なウサギのアマミノクロウサギに出会えることも!そして50歳にして奄美に移住し、紬工場で働きながら奄美の美しい自然や動植物を描き続けた田中一村氏。一村氏が愛し表現した奄美の世界は田中一村記念美術館にて鑑賞することができます。

加計呂麻(かけろま)島

於斉の巨大ガジュマル(加計呂麻島)
於斉の巨大ガジュマル

奄美大島の最南端の古仁屋港より大島海峡を挟んで向かい合う加計呂麻島。海岸線が複雑に入り組んだ地形である為、海外線の長さは140㎞以上。真っ白い砂浜と澄んだ美しい青い海は「かけろまブルー」と呼ばれています。奄美大島の対岸にありながら大島とは対照的な素朴な島時間が流れている島。海だけでなくガジュマルやデイゴの巨木も名所の一つ。また、『男はつらいよ』シリーズ第48作目「寅次郎紅の花」のロケ地にもなっており、島内にはロケ地記念碑が設置されています。

徳之島

犬田布岬(徳之島)
犬田布岬
ムシロ瀬(徳之島)
ムシロ瀬

薩摩半島の南西約400㎞、奄美大島から南へ約110㎞。奄美群島で2番目に大きな島です。サトウキビの生産が盛んな島で、至る所で栽培されています。温暖で冬も過ごしやすい気候条件はマラソンのトレーニングにも好適地とし、オリンピック金メダリストの高橋尚子さんがトレーニングをした地としても知られています。主な見どころは海岸沿いに見られるダイナミックな景観でしょう。島の南西部に突き出た断崖絶壁の岬、犬田布(いぬたぶ)岬。花崗岩がムシロのように敷き詰められているように見える海岸のムシロ瀬。隆起珊瑚が長年にわたる波などの浸食によって創られた奇岩・メガネ岩など自然の造形美を間近でご覧にいただけます。

沖永良部(おきのえらぶ)島

エラブリリー(沖永良部島/笠石海浜公園)4月下旬撮影
笠石海浜公園のエラブリリー(4月下旬撮影)
昇龍洞(沖永良部島)
昇龍洞

沖永良部、与論島、喜界島、徳之島の一部は珊瑚礁が隆起してできた隆起サンゴの島。琉球石灰岩に覆われた細長く平坦な島で、一部の場所からは左に太平洋、右に東シナ海と一度に2つの大洋が見渡せます。切り花の栽培地として知られ、特に「エラブリリー」は世界的にも有名です。そのような沖永良部島では日本一立ち姿が美しいガジュマル。奄美十景の一つ、東シナ海に突き出した断崖絶壁の岬・田皆岬。島に300はあるといわれる鍾乳洞。その中でもお勧めは昇竜洞。長い長い時を経て地下空間に造り上げられた自然の彫刻の世界は圧巻です。

与論島

干潮時だけ姿を現す百合ヶ浜(与論島)
干潮時だけ姿を現す百合ヶ浜

鹿児島本土から約500㎞南西にあり、鹿児島県の最南端。ちなみに沖縄本島までは約20㎞と、鹿児島県に属しながら距離も文化的にも沖縄に近い。

そのような与論島の魅力といえば、珊瑚礁に囲まれ、エメラルドグリーンの美しい海に真っ白に輝く白砂ビーチでしょう。とっておきは百合ヶ浜。潮の流れにより砂が堆積した場所でいつでも見られるわけでもなく、干潮時にだけ海に姿をあらわす特別の場所。日本人が死ぬまでに行きたい絶景100選にも選ばれました。

03-3265-1691

営業時間 10:00~17:00(土日祝除く)

関連する特集

関連する写真