「洋上のアルプス」とたとえられる屋久島は、島の大半を山と森が覆い、厳かな大自然が今も息づく島です。縄文杉トレッキングはもちろん、苔むす白谷雲水峡、西部林道や大川の滝など豊富なみどころがあります。

屋久島とは

屋久島の基本情報

九州の南西端から約60kmの洋上に浮かぶ屋久島は、鹿児島県に属する離島です。島の大半は森と山が占め、独特の生態系を有することから「洋上のアルプス」「東洋のガラパゴス」と呼ばれたりもします。広さ約500平方km(東京23区より一回り小さい)しかないにも関わらず、島の中に亜熱帯から亜寒帯の地域まで含まれます。樹齢7200年といわれる縄文杉は森の奥深くに佇み、苔むすもののけの世界が広がる白谷雲水峡など数多くの古木など、多様な見どころを持つ屋久島は1993年に世界遺産に登録されました。

屋久島の外せないみどころ、おすすめ観光スポット5選

紀元杉

紀元杉/屋久島
屋久島最大級の紀元杉

推定樹齢3000年と言われる屋久島最大級の杉の一つ。車道からアクセスが良い為、縄文杉のようなトレッキングをせず、あまり歩かずに見ることが出来ます。樹高は約20mに及ぶ神聖なる大木です。

白谷雲水峡ともののけ姫の森

白谷雲水峡
白谷雲水峡
太鼓岩からの眺め
太鼓岩からの眺め

屋久島の北東部、白谷川沿いに苔むす森が広がる白谷雲水峡。苔むす森は「もののけ姫の森」とも呼ばれており、清流と苔むす木や石が幻想的な雰囲気を醸し出している場所です。奥の太鼓岩まで進むと、眼下に屋久杉の森を一望できる展望ポイントがありますので、そこに立って景色をお楽しみください(注:滑らないよう足元にはくれぐれもご注意ください)。

↓【解説付動画】屋久島の苔むす「もののけ姫」の森、白谷雲水峡

大川の滝

大川の滝©K.P.V.B
日本の滝100選に選ばれた大川の滝

大川の滝は、落差約90mで屋久島最大の滝。「日本の滝100選」にも選ばれています。滝つぼ近くまで行くことが可能ですので、その迫力を間近で感じる事ができます。

西部林道地域の散策と屋久島の野生動物

ヤクシカ
ヤクシカ
西部林道で見かけたヤクザル
西部林道で見かけたヤクザル

「ヒト2万人、シカ2万頭、サル2万匹」と昔から言い伝えられている屋久島。その数の通り、ひとたび自然の中に足を踏み入れるとシカやサルの姿を見かけることが少なくありません。大自然の中で人と共生してきたヤクシカやヤクザルは、人を恐れることはあまりなく、興味深そうに注視するか、無視するか(笑)。触れたり、餌付けしたりすることは厳禁です。ユーラシアのツアーでは、世界遺産登録地域の「西部林道地域」を散策するときに運が良ければ遭遇するかもしれません。

屋久杉自然館

屋久杉自然館
屋久杉自然館

屋久島の地理や地形、屋久杉についての自然の展示はもちろんのこと、屋久島に暮らす人々と屋久杉との関わりにおける歴史も展示する博物館。模型やパネルの展示から土埋木(江戸時代に伐採された屋久杉が放置されたままの倒木)、巨大な枝などの実物が展示され見応えがあります。屋久島についての知識を深め、ハイキング等で実際に目にする屋久杉の知識を知ることで見え方も変わってきますので、是非立ち寄りたいところです。

いざ挑戦!屋久島縄文杉トレッキング

縄文杉トレッキングとは

縄文杉トレッキング地図 ©屋久島ガイド協会
縄文杉トレッキング地図 ©屋久島ガイド協会

山林の奥深くに位置する縄文杉までの道は決してたやすくはありません。日の出前4:30頃から出発し、往復約22km、高低差約700m、往復約11時間に渡るトレッキングをすることで、その姿を拝むことができます。

上部地図【(C)屋久島ガイド協会】の【1】荒川登山口から【6】大株歩道入口までは川沿いのトロッコ道(線路)を進んで行きますので、高低差もあまりなく、歩きやすいです。その後【6】大株歩道入口から【10】縄文杉までは本格的な登山道に入り、高低差も大きく、木の根が張り出した道を上っていきます。

縄文杉トレッキングの道

縄文杉トレッキング(トロッコ道)
縄文杉トレッキング(トロッコ道)
縄文杉トレッキング(大株歩道入口~縄文杉間)
縄文杉トレッキング(大株歩道入口~縄文杉間)

縄文杉

縄文杉
縄文杉

標高1,300m、山森の奥深くに佇むご神木である縄文杉。大きさは樹高25.3m、胸高周囲16.4mに及び、樹齢は7,200年とも言われています。縄文の名は縄文時代から生き続けている、或いは縄目模様に見える幹の姿のいずれかに由来しています。最大の屋久杉であり、その存在感は見る者を圧倒する、屋久島で絶対訪れたい場所です。

大王杉、夫婦杉、ウィルソン株

大王杉
大王杉
夫婦杉
夫婦杉
ウィルソン株
ウィルソン株

縄文杉まで至るまでの間にいくつかの名づけられた杉が登場します。大王杉は、1966年に縄文杉が発見されるまで、最大の屋久杉として崇められていました。今でもその偉容には神々しいオーラが漂っています。夫婦杉は、2本の巨木が手を繋いでいるかのように枝がそれぞれの幹と融合していることから名付けられました。豊臣秀吉の命によって伐採されたと言われる巨木跡のウィルソン株は、空洞になっている内部には清水が湧き、上部に広がるハート形の穴越しに外を撮影できる人気スポットになっています。

不安なく縄文杉トレッキングツアーに臨むためには

ユーラシアの旅の中級者コースにつきまして

縄文杉トレッキング(4月上旬)
縄文杉トレッキング(4月上旬撮影)

ユーラシアの旅におきましては、縄文杉トレッキングは【中級者コース】となります。片道11kmのうち8kmは緩やかなトロッコ道であり、多少歩きづらい場所はございますが、日常よく歩いている方であれば問題はございません。しかしトロッコ道の終点からはそれまでとは一転し、急峻な斜面を登ります。2.5kmで標高が約400m上がります。特に、ウィルソン株から縄文杉までは約1時間半ほどですが、急峻な斜面に備え付けられた階段の上り下りが多く存在します。高度な登山技術は必要ありませんが、体力・持久力をつけてご参加ください。

装備につきまして

縄文杉トレッキング(4月上旬の服装)
縄文杉トレッキング(4月上旬/イメージ)

通常、標高100m上がると、気温は0.6℃下がることになります。縄文杉付近は標高が1,300m前後となるため、平野部より気温が約8℃低くなる見込みです。また、白谷雲水峡のもののけの森付近では標高は800m前後となるため、平野部より約5℃低くなる見込みです。加えて、雨や汗で濡れた身体が、長時間のトレッキングやハイキング中に風にさらされ続けることで体温が奪われ、実際の気温以上に寒く感じる場合もあります。

基本的に服装は着脱や持ち運びが便利なように、重ね着にて対応することをお勧め致します。また、山の天気は非常に変わりやすいので、雨具(セパレートタイプの合羽、ポンチョ、折り畳み傘等)を必ずご用意下さい。防寒・防水用にゴアテックスなどのウィンドブレーカーやダウンジャケットをご用意いただくことをお勧め致します。

靴は、防水性の高いトレッキングシューズ(軽トレッキングシューズを含む)をお勧めします。木道は濡れると大変滑りやすいので、滑り止め効果の高い底の凹凸があるものが良いでしょう。

トレッキングに必要な装備の一部は現地でレンタルが可能です。(ヘッドライド、ストック、雨具、日帰りザック、トレッキングシューズなど。※要実費)

03-3265-1691

営業時間 10:00~17:00(土日祝除く)

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