世界の魅力をアピールする為様々な試みを行なっています。
海外旅行者数は1986年に500万人を越えた後、1990年には1,000万人、2006年には1,750万人を越え、2008年のリーマンショックで落ち込みますが、2012年には1,850万人へと回復、その後、しばらく1,600~1,800万人台を推移し、2019年にははじめて2,000万人を超えました。
2020年の世界的なパンデミックに伴うロックダウンを前に、旅行は不要不急のものとされてしまいましたが、各国の往来の再開を受け、2023年には1,000万人弱の人々が再び三度海外旅行に赴きました。
1980年代以降、海外旅行そのものは特別なものでなく、人々にとって身近なものになりました。しかし、旅行の形態や訪問場所はまだまだ画一的です。ただ、当初は数が急激に拡大する時代でしたが、近年になってその内容が少しずつ変化し、多彩に個性的になってきたようにも思われます。特に21世紀を迎え、従来の団体旅行にとらわれない旅の仕方や、旅先の選び方などにこうした傾向がますます強まっていくことになるでしょう。
当社は、テーマのある個性的な旅を地球規模で取り扱い、世界各地の知られざる魅力を掘り起こし、それを様々な方法でアピールすることを、重要な企業戦略の 一つとして位置付けてきました。今でこそ、世界遺産や絶景という言葉が当たり前に使われていますが、まだまだ日本人には馴染みのない国にも、旅心を満足させる魅力が数限りなく存在します。
こうした魅力を伝えるために、当社では毎月情報誌を作成しており、既に300号を越えております。また、各界の著名人や写真家をお招きして、様々な文化フォーラムを開催しています。その内容は、講演会や映像、各地に伝統音楽や民族舞踊などを紹介するもので、毎回多くの方にご来場いただいております。そのテーマは、地中海世界、シルクロード、古代オリエント世界、ロマネスク美術、グレートジャーニー人類400万年の旅、ルネッサンス世界、世紀末美術、アジア・インド世界、イスラム世界、夢大陸中南米、ドナウと東欧世界など多岐に渡るもので、そのテーマごとに歴史、文化、自然を掘り下げてアピールしていくことに徹し、日々行っている旅行説明会とは別の需要喚起を目的とした活動となっております。また近年は世界各地のパートナーとともにオンラインのイベントを開催したり、youtubeやSNSなどwebを通じても、世界各地の紹介を行っています。
ハワイやグアムのように広く一般に認識されている場所ではなく、知る人ぞ知る場所が当社のビジネス領域である為、販売促進の方法も工夫が必要です。一般の旅行会社のように、営業所にパンフレットを並べて通りすがりの人に取ってもらう程度ではうまくいきません。人々の心のどこかに潜んでいる願望に向けて、また、日本のどこかに潜んでいるコアターゲットに向けて、常に強いメッセージを発しつづけることが、当社の販売促進の手法です。