岐阜県とほぼ同じ面積の小さな国、レバノン。しかしながら、地中海に面し、肥沃な土地が広がるレバノンは、古代より世界史の舞台であり、フェニキア人をはじめ多くの民族がこの地に足跡を残しました。現在は、キリスト教、イスラム教スンニ派、シーア派など様々な宗教、宗派が共存するモザイク国家として知られています。古代遺跡、豊かな自然、ヨーロッパを彷彿させる街並み・・・万華鏡のような魅力をもつレバノンへ。
レバノンとは
レバノン基本情報
【正式名称】レバノン共和国
【面積】10,452平方キロメートル(岐阜県程度)
【人口】約610万人(2018年推定値(2019年CIA The World Factbook)
【首都】ベイルート(Beirut)
【民族】アラブ人(95%),アルメニア人(4%),その他(1%)(2019年CIA The World Factbook)
【言語】アラビア語(仏語及び英語が通用)
【宗教】キリスト教(マロン派,ギリシャ正教,ギリシャ・カトリック,ローマ・カトリック,アルメニア正教),イスラム教(シーア派,スンニ派,ドルーズ派)等18宗派
【時差】日本よりマイナス7時間(サマータイム時マイナス6時間)
中東のパリ、ベイルート
ローマ時代、アテネやアレクサンドリアとともに一大文化拠点として繁栄したベイルート。オスマントルコが支配した大航海時代にはヴェニスと交易をおこない、商業都市として発展しました。そして1970年代には中東の金融センターとなり、お洒落なビルが軒を連ね、「中東のパリ」と呼ばれました。
古代フェニキアの地、アルファベット発祥の地
レバノンは、古代地中海を席巻したフェニキア商人の本拠地であり、ビブロスやシドン(現サイダ)は地中海貿易で大いに栄えました。特にビブロスはパレスチナ自治区のエリコと並び、古くから人が住み続けてきた世界最古の町のひとつ。遺跡からは紀元前の住居跡、フェニキアの神殿、十字軍の城など各時代の遺構を見ることができます。また、この地で発見されたフェニキア文字は商人たちが商売の記録に使用し、後に現在のアルファベットに形を変え世界に広がったと言われています。
緑のレバノン、世界遺産カディーシャ渓谷
2000m級の山脈と地中海に挟まれたレバノンは、温暖な気候に恵まれ、アラブ諸国の中で唯一、砂漠がない自然豊かな国。その象徴が、世界遺産にも登録されている北部のカディーシャ渓谷です。万年雪に覆われた山脈、オリーブやリンゴの木が茂る緑の土地、そしてレバノン杉の群生地。かつてレバノン杉はフェニキア商人の主要な交易品でした。ビブロスの港から運び出され、建築材としてエジプトをはじめとする古代の王たちに多様されたのです。現在のレバノンの国旗のデザインにも使用されています。
レバノン土産のオススメ!中東のセレブが愛するチョコレート、パッチ
パッチ(PATCHI)は今やドバイ土産の定番となった高級チョコレート。日本では手に入らないためチョコレート好きにはたまらない一品です。実はパッチは1974年にレバノンで誕生した老舗ブランド。レバノンのお土産に本場のパッチはいかがですか?
絶対食べたいレバノン料理
アラブ料理として知られるものの多くが、実はレバノン料理です。地中海の海の幸と豊かな緑に広がる農地、そしてレバノン山脈の山の幸までレバノンは食材に恵まれ、美食が育まれて来ました。特に有名なのが前菜メゼ。ヒヨコマメ、ゴマ等のペーストにレモン、オリーブオイル、ヨーグルト等を添え、新鮮な野菜を付けて食べます。ホブスと呼ばれるパンと一緒に味わうのもおすすめです。ケバブ、ムサカ、ドルマ等のトルコ/ギリシャ料理もあり、デザートも充実しています。
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